<Locus Solus>
国内盤

デイヴィッド・ガーランド
『オン・ジ・アザー・サイド・オヴ・ザ・ウィンドウ』

DAVID GARLAND "On the Other Side of the Window"

ワイアットも大絶賛、NYダウンタウン異才詩人シンガーのリリカルな名品

「このアルバムは素敵で素晴らしい、思いがけない贈り物だ。推薦する。中身を聴くまでそれが何なのか知ろうとしてはいけない。聴けば気分がよくなる―それは私が保証する。」―――ロバート・ワイアット

 アメリカのポップスの伝統を踏まえつつ、独自のスタイルと遊び心を持つ、リリカルな手作りポップ・ソングを作り続ける異才の新作。80年代からジョン・ゾーンやガイ・クルセヴェク、イクエ・モリといった、世界でも有数の刺激的なNYダウンタウン人脈の中にありながら、テンションとは無縁の、肩の力の抜けたほのぼのとした味わいの音楽を作り続けてきた。
 アコースティック中心の様々な楽器とアナログ・シンセを自ら演奏した多重録音アンサンブルをバックに、自己と他者/社会との関係性、コミュニケイションの問題から身の回りの瑣末事まで、深い洞察に裏打ちされた詩を、ユーモアを添えて歌い上げる。作風は違うものの、ブライアン・ウィルソンやロバート・ワイアット、ピーター・ブレグヴァドらと並び称されるべき詩人シンガー。地元ニューヨークのFM局のレギュラーDJを長年務めており、レトロSFマニアとしても知られている。
(ライナー:デイヴィッド・ガーランド、歌詞対訳:いとうはるな、原盤:review records)

デイヴィッド・ガーランド/DAVID GARLAND Locus Solus 国内盤 2,730
オン・ジ・アザー・サイド・オヴ・ザ・ウィンドウ '03 LSI 2078

<関連輸入盤タイトル>

デイヴィッド・ガーランド/DAVID GARLAND Review Records 2,520
Control Songs '86 rere 95cd
86年にリリースされたNYダウンタウン・アヴァン=ポップの名盤。ガーランド自身の多重録音アンサンブルに、ジョン・ゾーン、クリスチャン・マークレイ、ガイ・クルセヴェク、メレディス・モンクら、NYダウンタウンの面々がゲストで参加。テクノ/ニューウェーヴ期のミニ・モーグやカシオトーン、ドラムマシーンなどチープ・エレクトロニクスを用いた不思議な味わいのキッチュなポップ・ソング集。音は薄くてシンプルだが、ヴォーカルは力強く情感がこもっていたり、オペラっぽかったり。ボーナストラックとして当時録音の未発表曲6曲を追加。

デイヴィッド・ガーランド/DAVID GARLAND ERGODIC RECORDS 2,520
Togetherness: Control Songs, Vol. 2 '99 erg 002
ジョン・ゾーンやガイ・クルセヴェク、イクエ・モリといったNYダウンタウン人脈の中にあって、テンションとは無縁の、詩的な脱力ポップ・ソングを作り続ける異才。ブライアン・ウィルソンのカヴァー集もリリースしていた。本作は86年の "Control Songs" 以降の作品を集めた13年ぶりの続編。アコーディオンなどの生楽器を多用した多重録音アンサンブルに、肩の力の抜けた、しかしエモーショナルなヴォーカル。独特のリリシズムを感じさせるリラックス・ポップ。

デイヴィッド・ガーランド/DAVID GARLAND Review Records 2,520
My Vortex Camera: Control Songs, Vol. 3 '00 rere 96cd
凝ったアンサンブルを多重録音で作り込んだこれまでの作品から一転、エレクトリック・チター奏者とアコーディオン奏者とトリオを組み、スタジオ・ライヴで録音した "Control Songs" 第3弾(2000年)。旧作のライヴ・ヴァージョンを含む。シンプルで叙情性豊かなアンサンブルがガーランドの素朴なリリシズムを引き立たせている。

ザ・ワールズ・オヴ・ラヴ/THE WORLDS OF LOVE Review Records 2,520
The Worlds of Love '89&'00 rere 152cd
デイヴィッド・ガーランド(ヴォーカル/シンセサイザー/アコーディオン他)と、イクエ・モリ(ドラムマシーン/ヴォーカル他)、シニー・コール(バンジョー/シンセサイザー/ヴォーカル)の伝説のユニット。89年の名盤LPに2000年の新録音(!)を20分以上追加してのCD化。チープ・エレクトロニクスの効いたレトロSFテイストのサウンドと、イクエ・モリのへたうまヴォーカルが絶妙にマッチしたスウィートなラヴ・ソング。夢見心地のスペース・キッチュ・アヴァンポップ。推薦盤。 >>試聴する1 >>試聴する2