ヘンリー・カウの中心メンバー、クリス・カトラー（ドラムス／パーカッション他）とフレッド・フリス（ギター／ヴァイオリン他）、スラップ・ハッピーの天才女性シンガー、ダグマー・クラウゼ（ヴォーカル）によって結成されたソング・プロジェクト、アート・ベアーズ。2003年のリマスター盤ボックス・セット『アート・ボックス』から、オリジナルの3作とリミックス集『リーヴィジティド』の単体発売を開始しました。オリジナル3作は今秋、日本語解説・歌詞対訳付き国内盤として発売予定があります。『アート・ボックス』および紙ジャケット仕様『アート・ボックス』も引き続き取扱中です。

1978年、ヘンリー・カウの5作目として、クリス・カトラーとフレッド・フリス、そして前作から正式加入したスラップ・ハッピーのダグマー・クラウゼの3人が中心になって、それまでのヘンリー・カウの音楽を発展させつつ、歌ものに正面から取り組んだアルバムが制作されつつあった。しかし制作の途中で「この作品はヘンリー・カウとして発表するべきではない」という他のメンバー（ティム・ホジキンスンとジョージー・ボーン）からの異論を受け、この音源は3人による新ユニットの作品として仕上げられることとなる。こうして結成されたアート・ベアーズは、テーマに基づくテキストと、それに即した極めてコンセプチュアルな曲構成、スタジオを作曲の道具として使いながら作品を構築していくという独特の制作手法により、3枚のオリジナル・アルバムをリリースした。